生活習慣病と呼ばれる病気は何でしょうか。生活習慣病は糖代謝の異常によって起こるとされる糖尿病、血液中に含まれる脂質が過剰な状態になる高脂血症、高血圧、血中の尿酸濃度が異常に高い状態になり、通風などの合併症を引き起こす高尿酸血症などの病気や疾患の総称のことです。
生活習慣病は生活習慣が発病の主原因となるために“生活習慣病”と呼ばれます。生活習慣病の高脂血症や糖尿病などは、脳卒中や虚血性心疾患といった合併症を引き起こす原因ともなり、死にいたる可能性が高い病気です。
生活習慣病は以前、成人病と呼ばれていました。それは年齢を重ねることによって体の免疫力が落ちたりと老化による体の衰えが原因で発病するものと考えられていたためです。ガン・脳卒中・心臓病は三大成人病とされ日本人の死因の第一位にもなっており、特に注意が必要な病気とされていました。そのため三大成人病の早期発見・治療のシステムの確率が、医学界において急務となっていました。生活習慣病と呼ばれる以前の成人病というものは、“ガン・脳卒中・心臓病によって40歳あたりから死亡率が高くなり、40〜60歳くらいの働き盛りに多く発症し、しかも死因として最上位を占める疾病”と、昔の行政機関により定義されたものだと言われています。
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| 生活習慣病とは何か
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生活習慣病は、かつて成人病と呼ばれていました。しかし生活習慣病に分類される糖尿病など疾患の原因の大半が生活習慣によるものです。
病気のウイルスや人体に有害な物質や、親からの遺伝という要素が病気の発症や症状の進行に影響します。食事習慣、運動の習慣、休みの取り方やタバコやお酒などの嗜好といった人の生活を取り巻く生活習慣が、三大成人病のガン・脳卒中・心臓病だけでなく、糖尿病や高血圧などが発病や病気の進行に深く関わってくることが、研究により明らかになってきました。生活習慣病という名前は生活習慣によって高脂血症や高血圧がどの年齢にも起こりうることが判明したため、またこれらの病気を成人だけでなく子供のころから予防に気を付けるべきとの意味合いもあり、成人病という名前から、1990年台後半から「生活習慣病」と呼ばれるようになりました。
生活習慣病は、成人病と呼ばれていた通り、確かに30歳から40歳代以上の年齢から発症しやすくなっています。生活習慣病の原因が、日常の食事習慣や喫煙、飲酒、運動不足、肥満といった生活習慣が深く関わることにあることは、厚生労働省やメディアの力により、一般にも広まっています。また肥満をベースに高脂血症・糖尿病・高血圧・高尿酸血症などの生活習慣病を併発した状態を最近では“メタボリックシンドローム”または“メタボリック症候群”と呼ばれるようになっています。
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| 成人病から生活習慣病へ
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生活習慣病は、数々の病気、症状などの総称です。数ある症状からいくつかピックアップして細かくその病気の症状などについて紹介していきます。
[生活習慣病の症状例]
■ 脳内出血
脳内出血は、脳内の血管がやぶれて脳内で出血することで、脳細胞の障害を引き起こすという病気です。その原因には生活習慣病の一つとして分類される高血圧による脳内出血が最も多いです。高血圧症および動脈硬化が起こる50〜70歳台に多いとされます。長い間、高血圧の状態が続くことで脳内の細い血管が、もともと血管壁が薄いためよりやぶれやすくなるのです。血管がやぶれやすくなるのは高血圧でなくとも食生活の乱れや偏食によっても引き起こされます。さらに調査によるとお酒の飲酒量と比例して、脳内出血の発症率は高くなることがわかっています。もちろんタバコの吸い過ぎ、過度のストレスなどによっても脳内出血の発症率は上がります。やはり生活習慣が大きく影響を及ぼしてくるようです。最近では高血圧症の早期治療が一般的になってきたため高血圧から引き起こされる脳内出血は減少しつつあるようです。
脳内出血の主な症状としては、徐々にではなく突発的に血管の破裂が起こります。手足にしびれが走り、力が入らなくなります。さらに口がうまく動かなくなり言葉が上手く発せない状態になり、ひどい目眩やくらみなどの神経症状が現れます。重度の脳内出血の場合は、意識がなくなることもあります。死亡率は75%に達するとも言われ、非常に怖い危険な症状といえるでしょう。
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[生活習慣病の症状例]
■脳梗塞
脳梗塞は脳軟化症とも呼ばれ、脳の動脈の閉塞により、そこから先に血液が流れなくなり脳虚血を引き起こし、酸素や栄養が脳細胞に行き届かなくなり脳細胞が壊死してしまう病気です。脳軟化症と呼ばれるのは、脳細胞は壊死すると解けてしまうためにそう呼ばれます。特に脳の中心の太い動脈が閉塞すると、脳細胞が広範囲にわたって壊死してしまうため、命の危険にさらされます。日本での死亡原因の上位に上げられる病気、疾患です。細い血管が閉塞した場合は、脳梗塞の症状には本人も気づきにくく、症状を感じないことが多く、健康診断などではじめて発見されることも多いようです。緩慢に症状が進んでいくと痴呆などの症状として徐々に現れていきます。50歳以上になると多く見られる病気です。
脳梗塞を引き起こす最も大きな原因は高血圧です。昨今の脂肪分の多い食事がこの脳梗塞を引き起こしていると言っても過言ではないほどです。まさに生活習慣病の最たるものといえます。とりすぎた脂肪分は血管の内壁に蓄積されやすく、脳梗塞をより発症しやすくなるため非常に危険です。また脳内出血と同様に、運動不足、肥満、ストレス、喫煙、飲酒も大きな影響を及ぼします。
脳梗塞は、壊死した脳の場所によって様々な症状を引き起こします。手足に力が入らなくなり、手足のしびれ、などの麻痺が発症したり、触覚などの感覚の障害、めまいや平衡感覚の失調、言葉が上手くしゃべれなくなったりもします。重症の場合は意識障害が発症して命を落とすこともあります。
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[生活習慣病の症状例]
■心筋梗塞
心筋梗塞は、絶えず動いている心臓の筋肉に栄養分と酸素を送るために心臓を取り巻いている冠状動脈の内側に動脈硬化が進行することにより動脈が狭くなり、さらに進行すると冠状動脈が閉塞し血流が遮断されてしまいます。血液が流れなくなると心臓の筋肉、心筋は酸欠になり栄養分も行き届かなくなるため、細胞が壊死してしまいます。これにより激しい心臓発作を起こすのが心筋梗塞といいます。発作時は胸の痛みや締め付け感、圧迫感を感じ、呼吸困難や嘔吐などを伴い意識を失うこともあります。
心筋梗塞の原因は生活習慣病に分類されることでわかるように、やはり生活習慣です。血管の壁にコレステロールが固まった粥状動脈硬化が冠状動脈に起きるために心筋梗塞は発症します。動脈硬化は急激におきるものではなく肥満、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙や、ストレス、飲酒も影響を与え、生活習慣病といわれるように生活の中で徐々に進行します。
冠状動脈硬化が進行してくると“暖かい場所から寒い時に出る”“プールなど水に入る”といった急激な温度差や、“急激に激しい運動をした時”ですとか“激しい怒りを感じた時”といった心臓に急激な負荷をかけることが心臓発作、心筋梗塞を引き起こすきっかけになることも多いです。
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[生活習慣病の症状例]
■高血圧
高血圧とは文字通り血圧が高い状態のことです。血圧とは血液が血管壁を押す力のことです。血圧は心臓から送り出される血液量、心拍出量と血管の硬さである血管抵抗によって決まります。心拍出量が多いと血圧は上がり、血管抵抗が小さくなれば、血圧は下がるという関係です。血圧のメカニズムは心臓の左側、左心室がポンプのように収縮するとき、血圧が最大となり、逆に拡張する時の血圧が最小ということになります。そのために血圧というのは2種類、収縮期血圧というものと拡張期血圧というものがあります。血圧を測定する際に二つの値が記録されるのはご存知かと思いますが、いわゆる「上」は収縮期血圧、いわゆる「下」は拡張期血圧ということです。高血圧と呼ばれるのは「上」、すなわち収縮期血圧が140mmHg以上、「下」すなわち拡張期血圧が90mmHg以上の場合、高血圧と判断されます。高血圧はそのものよりも他の病気を発症する原因となります。そのために高血圧と一度でも診断された方は定期的な測定をした方が良いでしょう。
高血圧は生活習慣病の最たるものです。高血圧の原因として考えられる生活習慣は、カリウム不足や塩分の取り過ぎ、他には飲酒や肥満、運動不足、ストレスなどがあげられます。その中でも特に肥満と高血圧は密接な関係にあります。
高血圧の治療や改善方法として、高血圧が軽度の場合は生活習慣の改善が一番効果があり、食事制限や定期的で適度な運動を心がけるだけでかなりの改善効果があります。食事については塩分を控えめにすること。カリウム不足には、様々な野菜や海藻類を多く摂取することが大切です。運動に関しては肥満を防ぐ力があるので、即効性はないですが生活習慣の中に運動を取り入れることが大切です。
高血圧を薬を使って治療をしている場合でも、このような食事や運動に気を使うというような生活習慣の改善をすることで薬を減らすことができるでしょう。高血圧に気を配らず放置した生活習慣を続けていると、脳血管障害である脳出血や脳梗塞、虚血性疾患である狭心症、心筋梗塞を引き起こす確率が高くなりますので、きちんとした生活習慣が必要です。
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[生活習慣病の症状例]
■肺気腫
肺気腫とは閉塞性肺疾患、つまり肺の疾患です。喫煙などが原因で肺胞壁が破壊されてしまうことで引き起こされる病気です。肺胞は息をすることにより空気中の酸素を取りこみ、不要な二酸化酸素を排出する働きをするという肺の役割そのものを行う要となる場所です。肺胞が破壊されてしまうと、当然酸素が十分に取り込めなくなり、体内の酸素が少なくなるという病気が肺気腫です。
肺気腫の原因は喫煙だけではなく、遺伝的や年齢に伴うもの、大気汚染や有毒ガスといくつか発症例がありますが、生活習慣で気をつけなければならないのはやはり一番の原因となる喫煙でしょう。一度破壊された肺胞は元に戻ることがないので、禁煙、せめて節煙を実行し、またこまめにうがいをするなどの生活習慣を身に付けることが大切です。大気汚染が問題ならば引越しを考える必要もありますし、うがいの徹底も効果があります。また運動を行い、その際に腹式呼吸を意識すると体内の換気が出来ます。肺気腫の治療となると間欠性陽圧呼吸器と呼ばれる呼吸器を使った呼吸不全の改善方法などもありますが、まずは肺気腫の原因を改善し予防することを意識しましょう。肺気腫の進行は緩慢ですが、そのまま対策をとらなければさらに肺性心を併発することもあるので注意が必要です。さらに症状の重い呼吸器機能障害に陥る可能性も高いのです。
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■慢性気管支炎
慢性気管支炎は気管や気管支腺が慢性的に炎症を起こし、痰が喉に押し出されにくくなり、咳や痰が続く病気のことです。慢性とつくのは気管支炎、つまり痰・咳が2年以上連続し、毎年3ヶ月以上継続する症状が慢性気管支炎と定義されています
慢性気管支炎の多くが乾燥する冬場に症状が現れて悪化し、呼吸困難の症状が発生する人もいます。発症したては風邪と似た症状が現れ、咳やタン等の症状が現れます。気管支の炎症だけでなく、軽度の発熱や倦怠感、頭痛などの症状を併発することもあります。
慢性気管支炎の原因としてあげられるのは、大気汚染、ほこり、刺激性の化学物質、ウイルス感染などが影響していると言われます。それらの物質が呼吸した時に入ってくると、アレルギー反応を示したり、その刺激がもとで粘液の分泌が増加し、さらに繊毛が減少します。さらに老化によっても体の防御機能が弱まり、粘性のあるタンが出されにくくなるために咳で痰を出すようになります。生活習慣病の一つとしての慢性気管支炎は、最大の原因はやはり喫煙です。禁煙や節煙を心掛け、うがいの徹底でも慢性気管支炎を予防することができます。また、慢性気管支炎にかかってしまっている人が風邪やインフルエンザを発症すると治りが遅いという傾向もあるので、インフルエンザや風邪の予防も心掛けていきましょう。
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[生活習慣病の症状例]
■大腸癌
大腸癌は小腸の末端につながる盲腸から結腸、直腸、そして肛門管に発生するものを含めて大腸粘膜上皮に発生する癌(がん)です。結腸にできると結腸癌、直腸にできると直腸癌とよばれます。最近では日本でも欧米の食生活が浸透してきてしまったことに伴い、大腸癌の患者が増加しています。大腸癌は癌による死亡原因として二番目に多い癌です。
大腸癌の多くは大腸ポリープ(polyp)が癌化して発生します。大腸ポリープはきのこの様な形状に増殖しますが通常は腺腫とよばれる良性腫瘍です。しかし、ポリープの一部は時間が経つと癌の一種である腺癌とよばれる癌細胞に進行します。大腸癌の発症は消化管の壁を覆っている粘膜の上皮細胞が突然変異を起こすことが原因とされています。その細胞の癌化の多くは細胞の制御をするDNAの異常が元になります。DNA異常は食生活や喫煙などの生活習慣環境や遺伝、ウイルス感染など多くの原因が考えられ、その影響でDNA異常が発生します。食生活でいうと欧米型の高脂肪、食物繊維不足といったことが大腸癌の原因としてあげられます。高脂肪の食事は、大腸内の胆汁酸や腸内に住む細菌と作用しあい、いわゆる発癌性物質をつくりだします。それが大腸の粘膜に長期間に渡り接触することで癌化するのです。他にも喫煙や飲酒、運動不足、ストレスなどといった生活習慣病の最も大きな原因たちももちろん大腸癌の原因となります。
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糖尿病、とくに2型糖尿病と呼ばれる最も多い糖尿病は遺伝的に“糖尿病になりやすい体質”を持った人が偏った食生活やお酒の飲みすぎなどの不適切な生活習慣を送ることにより発症するとされています。不適切な生活習慣、運動不足などが続くことで肥満になり、食事で摂取した余分なエネルギーは脂肪として体内に蓄積していきます。そんな状態が長い間続くと、インスリンの分泌低下やインスリンの作用の低下を招き、血液中の糖分、血糖値が過剰な状態になってしまうのです。
糖尿病の怖いところは糖尿病の初期です。糖尿病は最初のうちは自覚症状がみられないのです。初期段階では健康診断などで実施される血液診断で診断されることになります。糖尿病のが進行していくと、喉の渇きがひどくなり水分を多く取るようになったり、それによって頻尿になったりといった症状や、慢性的な倦怠感に襲われたりと徐々に症状が現れてきます。
糖尿病の検査は主に血液検査です。朝の空腹時の血糖値が126mg/dl(デシリットル)以上、または血糖値が常時200mg/dl以上の場合は糖尿病と診断されます。糖尿病は糖尿病そのものだけでなく視力障害や腎臓障害、神経障害などの合併症を引き起こす恐ろしい病気です。糖尿病性昏睡と呼ばれる糖尿病の急性合併症などは有名で、一時的に異常な高血糖になると意識を失い昏睡状態となってしまいます。体調不良などにより、また平常通りに服薬できなかった場合などに特に起こりやすいとされます。糖尿病にならないことを目標に、日々の生活習慣に気を配りながら生活していく必要があります。
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